騒音事例別の対応・対策
低音高音に関わらず、音は振動として建物全体に伝わります。高音は減衰しやすく低音は減衰しにくいので、低音は伝わりやすい音質ということです。
ですから、音楽のウーハー音や楽器(ドラム・ベース・ギター)の重低音は非常に響きやすい音で、この音を遮音しようとすれば、壁を厚くしなければならず、建築物の構造から見直す必要があります。
建物の構造を変えることは、分譲であれ賃貸であれ、コスト面で実現不可能でしょう。では、隣から聞こえる重低音を遮音するにはどうすればいいのか?
重低音を遮音する防音グッズには、「耳栓」「イヤーマフ」があります。しかし、重低音は非常に遮音しにくい音質ですので、遮音率の高く、低音を防音するのに適した商品を選ぶようにして下さい。
騒音元の住人は、自分が騒音を発しているという理解してない事が多々あります。「音量が小さいから大丈夫」「アンプの底上げしてあるから下には響かないはず」と、自分なりには防音対策してるつもりでも、重低音の響きやすさを知らないのです。
ですから、管理会社や大家から「騒音の苦情が出ている」という注意を受けて初めて、隣や上下の階まで音が漏れていたことに気づくという事もありますから、軽い気持ちで大丈夫です。まずは、管理会社・大家に連絡してみて下さい。
それでも改善されず、騒音が深夜に及ぶ場合には警察を呼びましょう。110番にダイヤルして「騒音がうるさくて眠れない」と伝えて下さい。
大げさに思うかもしれませんが、最近では住民同士のトラブルが事件に発展する事例も多く、警察は介入を拒みません。管理会社の方から、「あまりに騒音がひどい時には警察へ通報して下さい」と促される事もあるくらいです。
警察の対処は、来てくれて注意するだけですが、効果大です。
「不法行為に基づく損害賠償請求」として内容証明郵便を送ります。内容証明とは、手紙の内容と発送日を公的に証明するもので、訴訟の意思を相手方に示す事が出来ます。
しかし、あくまで牽制として利用するだけです。もし、内容証明郵便が自分宛に届き、「小額訴訟」や「簡易裁判」などの文字を目にしたら、動揺し、普通の方なら改善に向かってくれます。